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この度、弊社で太陽光発電設備を施工させていただきました新潟大学様の導入事例を紹介させていただきます。
1.概要
お客様 | 新潟大学 五十嵐キャンパス/旭町キャンパス |
所在地 | 新潟市西区/中央区 |
設置場所 | 校舎、体育館の屋根上 |
導入方法 | オンサイトPPA |
導入規模 | 882.19kW |
年間発電量(見込) | 921,373.9kWh |
CO2年間削減量(見込) | 423.8t |

新潟大学五十嵐キャンパスの太陽パネル施工後の様子
2.オンサイトPPAとは
オンサイトPPAとは、お客様とPPA事業者との間で締結される電力購入契約です。工場やオフィスの屋根上にPPA業者が太陽光発電を設置し、その太陽光発電で作られた電力をお客様が使用、その使用料を電気代としてPPA事業者へ支払いするという仕組みです。
PPAに関する詳しい内容やメリット・デメリットについては過去の記事に掲載しておりますのでこちらをご覧ください。
3.施工のポイント(新潟大学様の環境・安全に配慮した設計と工事)
I. 建物の構造に応じた架台の選定
今回の設計においては、設置対象となる建物の構造が複数あるので各々に応じた最適な架台を選定しました。
体育館の屋根は、ハゼ式折板屋根であったため屋根に穴を開けることなく取付けが可能な「掴み金具式架台」を採用することで、屋根材への影響を最小限に抑えました。一方で、校舎は陸屋根構造であるため、アンカーボルトの打設が不要な「低重心置基礎架台」を選定しました。
この架台は、建物の構造体や仕上げ材を傷めることなく設置が可能であり、かつ基準風速38m/s対応の高耐風設計となっており、海岸に近い立地の同大学においても十分な耐風性能を確保することができます。

今回選定した陸屋根用の「低重心置基礎架台」
II. 大学関係者に対する安全・騒音への配慮
施工場所が、大学のキャンパス内であったことから、学生や教職員の安全と学内環境への影響を最小限にすることを重視し、機材や部材の搬入は、学生の少ない夏休み期間中に実施し、騒音を伴う作業も同期間に集中させるよう予めスケジュールを調整しました。
また、大学運営に支障が出ないよう工事スケジュールは、大学担当者様と密に連携を取りながら、学校行事との重複を避けて進行いたしました。
III. 医療・研究施設への電源供給の確保
旭町キャンパスでは、医歯学系の教育や研究、さらには医療の機能を有していることから、停電作業については特に慎重な対応が求められました。太陽光発電設備と受変電設備(キュービクル)の接続は、研究用試料や薬品への影響を防ぐため、事前に専用発電機を準備し、電力供給を途切れさせることなく行い、研究や医療活動に支障が出ないように配慮しました。
4.PPA事業者からの意向に応えた発電状況の「見える化」への対応
新潟大学様から発電状況をインターネット上で可視化したいというご要望がありました。これに対して、PPA事業者からは「発電状況を簡単に確認できるシステムにしてほしい」と要望を受けました。
そこで、ラプラス・システム社の遠隔監視システム「L・eye(エル・アイ)」を導入し、ユーザーから監視システムにアクセスできるようにシステムを構築しました。
これにより、発電状況を大学内のみならず外部からも確認できるようになりました。
弊社では、引き続き太陽光発電設備を初めとした省エネ・創エネに取り組んでまいります。これからも定期的に導入事例をご紹介させていただきますので、ご一読いただければと存じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。