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2026年3月19日、経済産業省は再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、再エネ賦課金)を1kWhあたり4.18円に引き上げると発表しました。家計・法人を問わず、すべての電力消費者に影響が及びます。
今回は、賦課金の仕組みと今後の見通し、そして効果的な対策について、個人・法人それぞれの視点から詳しく解説します。
1.なぜ毎年上がるのか? 再エネ賦課金の歴史と仕組み
■そもそも「再エネ賦課金」とは
再エネ賦課金とは、2012年に始まった固定価格買取制度(FIT制度)を支えるための国民・企業負担金です。電力会社が再生可能エネルギーを買い取るための原資を、電力を使う個人・法人が使用量に応じて負担する仕組みとなっています。なお、自分で発電して自家消費した電力には、再エネ賦課金は一切かかりません。
■再エネ賦課金の推移
再エネ賦課金は2012年の制度開始以降、上昇を続けています。2023年度は市場価格の高騰により一時的に低下しましたが、例外的な事象でした。カーボンニュートラル社会の実現に向けて再生可能エネルギーの導入は不可欠であるため、今後も賦課金が大きく下がる可能性は低く、高止まり、あるいはさらなる上昇を前提とした対策が不可欠です。

2.家計と企業への負担はどうなる?
再エネ賦課金4.18円/kWhという単価は、家計や企業経営にどれほどの影響を与えるのでしょうか。代表的なモデルで試算しました。
■個人世帯(電力使用量は一例)

■法人(電力使用量は一例)

3.自家消費型太陽光発電で「購入電力」を減らす対策を!
小手先の節電では、賦課金単価の上昇には追いつきません。
コスト構造そのものを変えることが求められており、有効な対策として、「自家消費型太陽光発電の導入」が進んでいます。
【自家消費型太陽光のメリット】
①電気代の大幅削減
日中に発電した電力を直接使用することで、電力購入量を大幅に削減できます。電力消費が日中に集中する工場・オフィスほど、高い費用対効果が期待できます。
②BCP(事業継続計画)対策の強化
蓄電池と組み合わせることで、停電時も事業継続が可能となります。サーバーや生産ラインの稼働を維持し、事業の安定性を高めます。
③企業価値・ブランドイメージの向上
CO2排出量の削減は、RE100などの目標達成に直結します。採用・融資・顧客評価において、脱炭素経営への取り組みが評価されやすくなります。
④税制優遇・補助金の活用
中小企業経営強化税制を活用することで、即時償却または最大10%の税額控除が可能です。
また、環境省・経済産業省・各自治体の補助金も活用できます。
■簡易シミュレーション
条件: 50kWの太陽光発電を設置(年間発電量55,000kWh想定) / 自家消費率80%の場合
※上記はあくまでも一例であり、設置場所や日射量、使用電力量などにより効果は変動します。

※上記はあくまでも一例であり、設置場所や日射量、使用電力量などにより効果は変動します。
4.太陽光発電のFIT買取価格:2026年度の最新動向
再エネ賦課金と同じく、2026年3月19日に経済産業省はFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格も発表しました。太陽光発電の導入を検討する際には、賦課金削減効果とあわせて、この買取単価も重要な判断材料となります。
■住宅用・事業用太陽光発電のFIT買取価格(2026年度)

※初期投資支援スキームとは、屋根設置型太陽光発電の普及加速を目的に、2025年10月から導入された仕組みです。
住宅用は「24円(~4年)+8.3円(5~10年)」、
事業用屋根設置は「19円(~5年)+8.3円(6~20年)」
という段階的な買取価格が設定されており、初期の高単価で投資回収を後押しします。
詳細はこちらのコラムをご参照ください。
■地上設置型は2027年度以降「支援対象外」へ
今回の発表で注目すべき点は、
事業用太陽光発電(地上設置)が2027年度以降、FIT/FIP制度の支援対象外となることです。
一方で、屋根設置型(住宅用・事業用ともに)は引き続き初期投資支援スキームの対象として手厚く支援される方針です。工場・倉庫・事務所の屋根への太陽光発電設置は、売電収入と自家消費による賦課金削減の両面でメリットが見込めます。
■売電よりも「自家消費」が主役の時代へ
FIT制度の売電単価(9~10円台)は、電力会社から購入する電気代(25円~30円程度)と比較すると大幅に低い水準です。発電した電力は売電するよりも、自家消費に回す方が経済的なメリットは大きくなります。
5.設置検討時に必要なもの
直近のイラン問題の影響により、今後も電力価格が変動する可能性があります。そのため、自家消費型太陽光発電を活用し、自社で使用する電気を自ら賄うことがリスクヘッジにつながります。
弊社では、自家消費型太陽光発電の導入シミュレーションやお見積りを無料で作成させていただいております。
【必要な情報】
・会社名、住所、ご連絡先、設置予定場所
・直近12ヶ月分の電気料金明細書
・直近12ヶ月分のデマンドデータ(30分毎)
・建物の図面(あれば、より正確なシミュレーションが可能)
上記の情報をもとに、最適なご提案をさせていただきます。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。